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下流の宴 [2011年4月期]

【NHK】 毎週火曜放送 (5/31~7/19) [22:00~22:43]

[曇り] 第1話
「学歴があること、貧乏でないこと」が最上のものだとする由美子(黒木瞳)と、「人を好きな気持ち」をなによりも優先する珠緒(美波)の価値観の違いは、そのかみ合わない会話と、由美子のツッコミ(心の声)が極端すぎて、却って潔い(いまどき、こんなベタなモチーフを主題にする勇気)。

[雨] 第2話
上流意識の強い母親の生き方に疑問を覚える息子の話で進むのかと思ったら、息子は息子で現実から逃げているだけだし、そんな若者を矯正する(若者に生き方を教える)「受験のカリスマ」の姿も好意的には描かれていない。どこか見どころが定まらない(ドラマがない)印象を受ける。

[雨] 第3話
翔(窪田正孝)の保険証を使って警察沙汰になった珠緒(美波)の弟が悪いのは明らかなのに、それを責める由美子(黒木瞳)が相変わらず「うちは上流階級ですから」的な発言に終始するので、観ているほうは誰も応援できなくなってしまう。珠緒が医大受験を目指す展開も強引すぎる。

[曇り] 第4話
珠緒(美波)が医大に合格すれば結婚できるという流れになる。そのための島田(遠藤憲一)の存在だったのかと得心はいったが、このまま受験突破がメインのドラマになるのであれば、1~3話の助走は長すぎた。間違っているのは由美子(黒木瞳)のほうだと視聴者に宣言したのは正解。

[雨] 第5話
相変わらず とらえどころのないドラマ。珠緒(美波)の医大合格を応援しながら観ればいいのかと思ったら、急に根拠のない自信に満ち溢れた「嫌な女」になってしまうし、翔(窪田正孝)は相変わらず生きることに無気力だし…。家族が崩壊する前に、ドラマ自体が壊れてしまいそう。
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土曜プレミアム・その10 [2011年4月期]

【フジテレビ】 毎週土曜放送 (2011年4~6月放送分) [21:00~23:10]

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[雨] 浅見光彦シリーズ40・棄霊島(第二夜)
完全に期待を裏切られた。軍艦島の特異性、歴史(暗部)を生かした物語を楽しみにしていたのに、単なる舞台設定で終わってしまった(孤島であればどこでも成立する話)。事件や人間関係をゴチャゴチャいじくり回した分、犯人の独白が異常に長くなる最悪のパターン。

[曇り] 世にも奇妙な物語・21世紀21年目の特別編
5話目の『PETS』以外は、いわゆる「世にも」パターンを踏襲した代わり映えのしない作品群でガッカリ。とくに動画サイトとメールを扱った1、2話が、表面的な「新しさ」だけで(題材がいま風なだけで)中身は旧態依然としていて情けなくなる(共に原作ものというのも悲しい事実)。

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高校生レストラン [2011年4月期]

【日本テレビ】 毎週土曜放送 (5/7~7/2) [21:00~21:54]

[曇り] 第1話
ビジネスライクに町おこしとしてとらえている観光課、生徒の自主性を盲目的に優先する教務主任(板谷由夏)、料理人であることを曲げない村木(松岡昌宏)のトライアングルは魅力的。他人を責める芝居に幅がない板谷由夏と川島海荷がドラマの可能性を狭めないことを祈るばかり。

[晴れ] 第2話
1話で構築したトライアングルを崩さないまま、村木(松岡昌宏)だけが成長し(生徒を認める)前進する物語は心地よい。東京で板前をやめた過去話も、その真っ直ぐな性格が災いしたと見せて、きちんと村木を立てるエピソードになっている点がニクイ。

[晴れ] 第3話
「準備をして開店に臨んだが失敗の連続」は、初回とまったく同じ流れ。しかし、うまくいかなかった原因を素直に文香(板谷由夏)に尋ねることで、村木(松岡昌宏)の成長を描くことに成功。文香を敵視するのではなく、認めることで関係が改善するストーリーは心地よい。

[曇り] 第4話
前回ラストからの「引き」である食中毒騒ぎは、1人の老人の仮病であっさり幕引き。そこからよくある人情ものに進むわけだが(仮病の理由は「寂しい」から)、老人のためのメニュー作りや、レストラン営業(老人限定)を、生徒たちが発案することで、ありふれた話をうまく成長物語にしている。

[雨] 第5話
最終的に生徒たちが学校行事(遠足)よりも、レストランを優先する話になるからといって、視察団に食べてもらう料理が村木(松岡昌宏)の作ったものでもいいとか(高校生レストランの視察なのに)、そのうち生徒に教える料理だから新作でもいいとか(いつものメニューじゃなくて?)、無理を通しすぎ。

[晴れ] 第6話
生徒たちにレストランの仕事を万遍なく経験させるために断行された配置換えに端を発する問題は、不必要に反発を招く話にしなかったことが正解。生徒間で「配置換えの意味」を考え、話し合うことで成長を描くやり方は初回からずっと同じだが、それが番組のよい特徴になっている。

[曇り] 第7話
料理コンクール出場者を生徒たちが選ぶ中で、誰に、なぜ投票したか、腹蔵なくしゃべるエピソードは、おそらく作者の思惑ほど惹かれない。「負けることは、勝つこと」の意味(解説)はドラマの最後まで引っ張っただけのことはあるが、オリジナルではない気もする…。

[晴れ] 第8話
調理クラブに所属する生徒全員がその道に就職できるわけではない現実を、調理人である村木(松岡昌宏)は「別の道へ進んでも大切な出会いがある」と受け入れ、調理人でない岸野(伊藤英明)は卒業生が働ける「第2のレストラン」を作ることで希望を提供しようとする。よくできた構図。

[晴れ] 第9話(最終回)
就職斡旋の一環として関係者を招いたプレゼンテーションをおこなう最終回。「味はそこそこ」という評価に妙な安心感(ドラマの方向性を見失っていない)を得ると共に、接客態度が誉められる展開に思わず感動してしまう。役者を泣かせようとする演出に対し、最後まで役に徹した松岡昌宏に拍手。
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おみやさん8 [2011年4月期]

【テレビ朝日】 毎週木曜放送 (4/28~6/23) [20:00~20:54]

←第7シリーズはこちら

[雨] 第1話
「あなたに助けられたのは2度目ね」の台詞で、本当の親子関係と過去の犯罪が明るみに出る構成は悪くないのに、1度目の救済は「罪をかばって偽の目撃証言をした」ことで、2度目は「罪を犯した子供を自首させた」ことというのは矛盾していないか…(それが親の愛情だと説いたところで)。

[雨] 第2話
仕事一筋で家庭を顧みなかった父親を憎む娘(母親の死を父親のせいにする)のキャラクターに新鮮味はなく、卵焼きの味付けがキーポイントになるストーリーは陳腐そのもの。少しぐらいオリジナリティを出そうとは思わないのか。

[曇り] 第3話
桜の枝を握って死んでいた青年の父親が「桜守」で、父親を嫌っていたという話が出た時点で、本当は父親を慕っており、枝を折ったのは別人だろうと誰でも想像がつくのに、そのままの話にしてしまう体たらく。桜を守って殺された息子と、桜を守って人を殺めた父親の対比をなぜ台詞で示さない?

[晴れ] 第4話
踏切でうずくまった女子高生を助けた美談が、犯罪がらみで「電車のダイヤを遅らせたくなかったから」で、女子高生もまた美談で救われたため「自殺できなくなった」という裏の事実が秀逸。2人の再会も、人情ものとしてうまくできている。岩下悠子、久々の傑作。

[晴れ] 第5話
暴漢に襲われたふりをした警察官の動機は納得できるように描かれているのに、鳥居(渡瀬恒彦)がそれに気づくキッカケがなく、いきなり実験(通報時間内に襲撃現場まで移動できるかどうか)をしてしまうのは作者の勇み足。大型犬のリードを操るには軍手が必需品というのは気づかなかった。

[曇り] 第6話
人差し指と小指を立てて死んでいる被害者を見た鑑識の人間が「ダイイングメッセージですね」と言ってみたり、野球部員全員が犯罪に絡んでいることを鳥居(渡瀬恒彦)が最初から見抜いていたり、ミステリとしてはかなり低レベル。人情ものとしても、森下直が書いたとは思えない普通の作品。

[雨] 第7話
新しい事件が起きて、鳥居(渡瀬恒彦)が過去の事件を思い出す(関連づける)いつものパターンを変えたのは評価できるが、鳥居が出会った老婆の「初恋の人探し」の過程で次々と手がかりが転がり込んでくる展開は、逆に不自然さが際立つ結果に。犯人の断定や、盗作の証明が単純なのも問題。

[晴れ] 第8話
「横暴な経営者」と「部下思いの社長」の2つの噂がある被害者に、「殺意」と「憐憫」の2つの感情を持つ容疑者の組み合わせは、期待したほど面白くならなかった。しかし、人を変えるのは「憎しみ」や「悪意」ではなく、他人からの「尊敬」や「期待」だという指摘にすべてが吹っ飛ぶ。

[雨] 第9話(最終回スペシャル・第1部)
身内に前科者がいることで結婚を断られるのならまだわかるが、そのために(結婚できなくなるから)縁を切ってくれと言い出すのは、確執のための確執(ドラマのための設定)に見えてしまう。冒頭の痴話ゲンカから過失致死へのシーンが、映像による叙述トリックだったのは評価。

[晴れ] 第9話(最終回スペシャル・第2部)(最終回)
貧困と絶望から母子心中を図ろうとして、あとを追えなかった息子の後悔と、運命の皮肉が深く胸をえぐる。普通に「死ねなかった」でも感動できる描き方だったが、死ぬ前に母親の死体が見つかってしまったことで「殺人事件になった」という視点の変化が(ミステリ的に)素晴らしい。

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家族法廷 [2011年4月期]

【BS朝日】 毎週水曜放送 (4/27~6/29) [22:00~22:54]

[晴れ] 第1話
『刑事定年』のアットホーム感を裁判官の家庭に置き換えて焼き直したような感じ。旅先で撮ったと思われる若き日の奥さんの写真に写っていた見知らぬ男性が、小学校時代の娘の担任だった(修学旅行先で熱を出した娘のところに駆けつけた)というオチも前作に見られたパターン。

[雨] 第2話
「未記入の離婚届」が見つかり、誰のものだと詮索しあうのはこのドラマの基本パターンだからいいとして、問題はそこから娘夫婦の別れ話に強引に発展させてしまったこと。「勘違いでした」で終われない展開にしておいて、冴子(ミムラ)の「うらやましい夫婦」発言で仲直りは拍子抜け。

[霧] 第3話
見逃す。

[晴れ] 第4話
結婚詐欺の話と思わせて「実はいい人でした」「やっぱり詐欺でした(既婚者)」という覆しを成立させるために、金を返しにきたのは「朋子(岩崎ひろみ)を愛していたから」ではなく、「自分の家族のためだった(犯罪者になるわけにはいかない)」とした点(理由を二重に用意した)に拍手。

[霧] 第5話
見逃す。

[曇り] 第6話
こっそり息抜きしたいから、出張の日数を1日多く申告して、自分の時間を作っていた健一(六角精児)の話。浮気と勘違いした奥さんに本当のことを言えない婿養子の立場がうまくストーリーに生かされているのだから、本当は浮気しようとしていた(思いとどまった)の引っ繰り返しは不要。

[霧] 第7話
見逃す。

[晴れ] 第8話
由加(宮﨑香蓮)が学校でイジメに遭っていることを頑なに隠そうとしている時点で、原因が家族にあるのはすぐにわかる。そればかりか、娘が悩んでいることを見抜けない母親が「態度が悪い」と叱ることで、母親こそがイジメられる原因だと確信できてしまう。うまく転がせば傑作になったのに残念。

[晴れ] 第9話
亡くなった奥さんが手紙のやり取りをしていた「あきら」さんを男性と思い込み、旦那がやきもきする話。現れた男性が代理で、奥さんとは同人仲間だったというオチから、家族(特に旦那)への感謝をつづった投稿にしんみりする終わり方は前作『刑事定年』を思い出させる

[晴れ] 第10話(最終回)
冴子(ミムラ)は小野寺家に なくてはならない存在になっていた、という最終回にすることははじめから決まっていたのだろう。そのための「旅行」「ストーカー騒ぎ」「離婚問題」の流れなのだろうが、ここで一気にまとめるのではなく、初回からもっと彼女のエピソード(伏線)をばら まいておくべきだった。
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リバウンド [2011年4月期]

【日本テレビ】 毎週水曜放送 (4/27~6/29) [22:00~22:54]

[曇り] 第1話
ケーキ依存症の極端な設定もコメディとして観るならアリだし、なにより相武紗季が唯一 輝ける「巻き込まれ型」ドラマへの期待は大きい。気持ちの問題だけでなく、技術的なヒントを信子(相武紗季)から得て、太一(速水もこみち)がショートケーキを完成させる話にすべき(太一の腕前が曖昧)。

[雨] 第2話
太ったことを知られないように、信子(相武紗季)が別人を装って太一(速水もこみち)の前に現れ、ドタバタするだけの回。体重増加が理由で異動を命じられたり、撤回されたり、嘘をついてカウンセリングを避けたり、医者に泣きついたり…。ドラマとして観るべき個所はまったくない。

[晴れ] 第3話
今度は太一(速水もこみち)が太って卑屈になり、それをやせた信子(相武紗季)が励ます(突き放す)話に…。このまましばらく「やせた」「太った」でドタバタするだけかと思ったら、2人が服用した「食欲がなくなる薬」の副作用で新展開の予感。1つの笑いを引っ張らないのは正解。

[雨] 第4話
薬の副作用については具体的な症状は出ず、リバウンドも起こらない。編集長(若村麻由美)が指摘するように、バカップルに成り下がった太一(速水もこみち)と信子(相武紗季)の幸せな姿を見せられても面白くない。太一が改心する(信子の仕事を理解する)具体的なきっかけが今回もない。

[曇り] 第5話
信子(相武紗季)がパリへ行ったふりをしたことで太一(速水もこみち)との間に浮気疑惑が持ち上がる展開はコメディの王道だし、杞憂に終わるのはラブストーリーの王道。安心して観られた分、「太ったこと」が許せずケンカ別れするラストに強引さを感じてしまう。

[曇り] 第6話
またしてもケンカした信子(相武紗季)と太一(速水もこみち)が仲直りするパターンの繰り返し。2人にヨリを戻させようと動いた瞳(栗山千明)が太一に惚れる新しい展開はあるものの、風見(勝地涼)や有希(西山茉希)の役どころ(障害要因)と変わらない印象。

[曇り] 第7話
信子(相武紗季)と瞳(栗山千明)が、互いに太一(速水もこみち)を譲ろうとして仲がこじれる話。瞳が太一に惹かれる過程や、信子が身を引こうとする気持ちは共感できるように描かれているのに、太一が態度をはっきりさせないのはストーリー上の都合でしかない。

[雨] 第8話
信子(相武紗季)と瞳(栗山千明)を簡単に元の関係に戻せば嘘臭くなるのはわかるが、そうしなかったことで「なにも話が進まない」のでは本末転倒。信子の強がりと、太一(速水もこみち)の鈍感さを理由に、2人にヨリを戻させない展開も同様。コメディ色がどんどん薄れて、どんどんつまらなくなる。

[晴れ] 第9話
太一(速水もこみち)と信子(相武紗季)がいつからこんなに 物わかりのいい関係になっていたのかと、多少の違和感はあるものの、主要な登場人物が全員「新しい道」へ踏み出そうとする展開は、その決断にすべて説得力がある。リバウンドをめぐってドタバタしていたドラマとは思えない。

[雨] 第10話(最終回)
ケーキ屋を続けたい太一(速水もこみち)と、実家のとんかつ屋をつぶしたくない信子(相武紗季)が別れずにすむ方法を模索する最終回。出た結論が「ケーキととんかつが食べられる店」を東京と岐阜に作る…って、それで解決なのか? しかも岐阜店は研作(勝地涼)に任せるって…。
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鈴木先生 [2011年4月期]

【テレビ東京】 毎週月曜放送 (4/25~6/27) [22:00~22:54]

[晴れ] 第1話 ▼もう一言
中2男子と小5女子のセックスの是非を、法律や一般論に逃げることなく、理詰めで断罪する展開はよくできたミステリの謎解きを見ているよう。次回以降の種まきかと思われた野良猫のエピソードもきちんと取り込まれ、1話のうちに解決したのも出し惜しみがなくて好感が持てる。

[晴れ] 第2話
左手を添えずに食事をとるクラスメイトが目に入り、思わず暴言を吐く生徒の話。「直接 注意すれば、心の狭いやつだと思われるからストレートに言えない」というエクスキューズが、言い訳に映らない工夫が随所にされている。酢豚のエピソードもうまく機能しているし、構成の巧みさが光った逸品。

[曇り] 第3話
生徒からの不人気に山崎先生(山口智充)の鬱憤が爆発する話。女子生徒への暴言、謹慎中の風俗通いで諭旨免職までの転がり方は予想を超えるものがあったが、それで終わっては物足りない。濡れ衣ともいえる山崎先生のセクハラを訴えた女子生徒の心の問題を掘り下げて欲しかった。

[晴れ] 第4話
好きな女子を笑わせようとする男子特有の心理と、過剰な自己正当性(自分は悪くない)の主張によって、ドツボにはまっていく男子生徒の悲劇。鈴木先生(長谷川博己)が問題解決に駆使するいつもの理屈が、今回は問題を起こした生徒自身の言い訳(自己分析)に用いられる変化球。

[晴れ] 第5話
蘇美(土屋太鳳)をめぐる男子生徒のせめぎ合い(告白しないことで保たれていた感情のバランス)から問題が起きた4話に対し、今回は女子生徒からの嫉妬と羨望により、蘇美が追い込まれる展開。これまでの学園ものに登場する優等生とは一味違う、オリジナルの「優等生」の描き方が絶妙。

[晴れ] 第6話
同級生とセックスをしたと告白する男子生徒に、法律や倫理観を持ち出すことなく、理屈のみで事の是非を判断させる論理展開は初回の面白さに通じる。避妊を教える(強要する)ことは「避妊すれば中学生でもセックスをしていい」と認めることだという指摘に、思わず納得させられる。

[晴れ] 第7話
問題児が優等生を妬んでいるように、優等生もまた問題児に嫉妬しているという指摘は新しくないが、そこからの掘り下げ方(エピソードの作り方)が秀逸。いまの鈴木先生(長谷川博己)を形作っている出来事がメインストーリーなのに、番外編的な色合いがないのも見事。

[晴れ] 第8話
前回の流れから足子先生(富田靖子)が壊れる話かと思ったら、鈴木先生(長谷川博己)の婚前交渉疑惑から立場が逆転する予感(次回予告を含めて)。勝手に追い詰められていた足子先生にとって「形勢逆転」に映るその展開を、鈴木先生がどう納めるか次回が待ち遠しい。

[晴れ] 第9話
鈴木先生(長谷川博己)のできちゃった結婚にショックを受けている生徒を焚きつけて「裁判」という名の「吊し上げ」を画策する足子先生(富田靖子)。鈴木が一言もしゃべらないのに、裁判の是非を討論し始める生徒たちの姿で「成長」を描く構成に、そうくるかと感心する。

[晴れ] 第10話(最終回)
放送時間のすべてがクラス会議に費やされる最終回。これまで鈴木先生(長谷川博己)が指導してきた問題(生徒に考えさせてきたこと)が有機的につながる様は感動的。その上で、B組のマリ(工藤綾乃)が鈴木を敵視した理由が明かされ、鈴木もまた完璧ではなかったとわかるラストがニクイ。

第1話
1つだけ残念な点を上げれば、当事者である男子生徒の発言がすべて事実であることの保証がない点。生徒が嘘をついている可能性(学園ものに多いパターン)を排除しておかなければ、せっかくの理屈も揺らいでしまう。
鈴木先生(長谷川博己)はクラス編成を自身の教育理念の「実験の場」としてとらえているのだから、たった一言、今回の問題は「生徒が嘘をついていない前提」で解決策を探る、とさえ つぶやいてくれればそれでよかったのだが…。

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アスコーマーチ ~明日香工業高校物語~ [2011年4月期]

【テレビ朝日】 毎週日曜放送 (4/27~7/3) [23:00~23:55]

[雨] 第1話
志望校に落ちたから男子生徒だらけの工業高校に入学したヒロインという設定なら、コメディタッチで描くのが筋であり(あり得ない状況を納得させる)、それを真面目な顔で「本当は来たくなかった」と反発されても説得力がない。すべての登場人物、起こる出来事がプロトタイプで面白味がない。

[雨] 第2話
ヒロインを追い込みさえすればいいと思っているような短絡的なストーリー作りに苛立ちを覚える。直(武井咲)をクラスメイトとして受け入れていないのに、転校を考えていると知ったとたん怒り出す男子生徒たちは、作者自身が思考停止に陥っていることの証明(さっさといなくなれ、と突き放すべき)。

[雨] 第3話
暴力沙汰を起こせば退学になるから無抵抗で殴られる 昔ながらのパターンをなんの新しさも、工夫もなくやってしまうストーリーに見るべきところはない。工業高校へ通っている学生は全員 将来の目標を持っているという描き方も疑問。いまはそういう時代なのか。

[晴れ] 第4話
直(武井咲)への理不尽な仕打ちがなくなり、一気に観やすくなる。竹内(永山絢斗)がクラスメイトを見下していた理由(背景)は思いのほか説得力があるし、その竹内をエコカー作りに引きずり出す直のかかわり方もいい。引きこもり相手にゲーム空間でコンタクトを取るのもアイディア。

[曇り] 第5話
転入試験の勉強でエコカー製作に身が入らない直(武井咲)に冷たく当たる男子生徒たちが、実は「直を応援していた」とわかるラストは感動的な反面、前回(4話)のエピソードだけでそこまで仲良くなっていたのかと、腑に落ちない部分もある(1~3話の拒み方とのギャップ)。

[晴れ] 第6話
直(武井咲)が転入試験の合格を蹴って明日香工業に戻ってくるラストは「そんなことが許されるのか」という意味で意外な結末ではある(相手高校側の「粋な計らい」的なエピソードが欲しかったところ)。直を拉致しておきながら、あっさり説得される有人の父親(原田龍二)のキャラ設定に疑問。

[晴れ] 第7話
夏休みの工場研修で、なにも教えてくれない工員(西岡徳馬)とA組の生徒たちが衝突する話。不遇をかこっていた工員にやる気を出させ、生徒たちとの誤解を解く直(武井咲)の立ち回り方(お節介)は学校内のそれと同じ。直とクラスメイトの衝突がなくなっただけで、格段に観やすい。

[雨] 第8話
直(武井咲)が海外留学させられそうになる話。最初は「ガラの悪い男子校」「進学に不利な工業高校」が理由だったのに、いつの間にか母親の「決めたことだから」で押し切る安易な展開に…。厳しい母親像を貫かず、途中で「娘のボーフレンドに興味津々なママ」の部分を織り込んだのもマイナス。

[晴れ] 第9話(最終回)
必ずしも「頑張れば報われる」わけではない現実を突きつけながらも、視聴者を悲観させないエピソードの作り方が秀逸。ドラマの足を引っ張っていた京子(松山メアリ)の存在を最後の最後で有効活用したのは評価。同じ「邪魔者」の桃(剛力彩芽)は生かせずじまいに終わったが…。
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マルモのおきて [2011年4月期]

【フジテレビ】 毎週日曜放送 (4/24~7/3) [21:00~21:54]

[雨] 第1話
護(阿部サダヲ)が、亡くなった親友の子供を引き取る過程に説得力がない上に、子供たちが泣き叫ぶだけの「芸のない台本」に観る気が失せる。芦田愛菜をキャスティングできたから、それで満足したか(急ごしらえのストーリー?)、裏番組が『仁』だから最初から捨てているのか。

[雨] 第2話
状況をうまく説明できず警察に疑われるのはコメディとしてアリだが、会社で「友達の子供を預かっている」ことを必死に隠すのは理由がなければ「笑い」にならない。犬がしゃべったのか、護(阿部サダヲ)の心の声なのか、どちらにも取れる設定(バランス感覚)が全体に欲しいところ。

[雨] 第3話 ▼もう一言
後輩社員の真島(小柳友)に「子供たちとの同居」を知られる護(阿部サダヲ)だが、それで問題が起きたり、会社での立場が悪くなることは当然なく、これまで「隠そうと必死だった」のは何だったのかと首をかしげてしまう。入学式の一件で護が一方的に責められる展開にも違和感。

[雨] 第4話
後輩社員の真島(小柳友)も、護(阿部サダヲ)が子供たちと暮らしていること(前回 知った)を会社に隠そうとする不思議。宣伝広告のバッティング問題も、先方の会社社長の言い分(被害の見積もり方)が非現実的で、すべてが「ピンチのためのピンチ」になってしまっている。

[雨] 第5話
護(阿部サダヲ)の母親が登場し、子供たちとの同居に反対する話なのだが、理由が曖昧で「反対のための反対」になってしまっている(このドラマの悪い癖)。また、同居の事実が会社や かな(滝沢沙織)に知られる展開も、護にとって不都合なことは何も起きない…(当然)。困ったものだ。

[曇り] 第6話
護(阿部サダヲ)との仲を否定されたことが原因でクラスメイトとケンカしたした薫(芦田愛菜)が、理由を言えずに護とすれ違う話。「親子もの」の王道パターンをそのまま踏襲したストーリーに目新しさはないが、安定している。芦田愛菜の「言葉に出せない気持ちを表現する」芝居は天下一品。

[曇り] 第7話
薫(芦田愛菜)たちが欲しがっている「カシャカシャ」と「プチプチ」が包装紙とエアキャップのことだという真相に「なるほど」感がないのは残念。というより実の母親が護(阿部サダヲ)託したプレゼントこそ、真の「カシャカシャ」と「プチプチ」だったというオチでなければ感動が薄れる。

[曇り] 第8話
やっと会社の同僚と かな(滝沢沙織)に、護(阿部サダヲ)が「双子を引き取って育てている」事実が知られたわけだが、そこから不都合なことは何も起こらない。子供がいると、かなに嫌われると思ったから全員に隠していたという「あと出し」の言い訳をしなかった点は評価できるが…。

[曇り] 第9話
「父の日」に引っかけて、薫(芦田愛菜)たちが護(阿部サダヲ)と仲直りする(父親代わりと認める)のは順当な落としどころだが、「母親代わり」でもあるから「母の日」も「マルモの日」だと言わせたのはニクイたたみかけ。日曜の夜にはこれぐらいの ほのぼの話で充分なのかもしれない。

[晴れ] 第10話
犬を「飼い主」に返すのを嫌がる子供たちと、子供たちを「本当の母親」に渡すのを拒む護(阿部サダヲ)の姿がオーバーラップする(護が己の立場を顧みる)描き方に感心する。子供たちを返すきっかけとして用意された父親の手紙(育児放棄した母親を許していた)はむしろ余計だった。

[雨] 第11話(最終回)
普通の「疑似親子もの」ではあり得ないモラトリアムな終わり方。子供たちが実の母親のもとに帰らない最終回から得られるものは、「いまの楽しい生活がまだ続く」という現実を先延ばしした喜びしかない。視聴者におもねることを優先した展開はそれなりに潔いが、ドラマの本分からは外れている。

第3話
どうもこのドラマには制作陣と視聴者の間に認識のズレがあるように思えてならない。亡き友の子供たちを引き取って育てている護を「いいやつ」だと認識している視聴者に対し、制作側は子供を育てるのだから「父親」だ。「父親」ならば立派に育てろ、と護の不出来ぶりを責める話にしてしまっている。
これは仕事一筋で子育てには無関心だった父親が奥さんに先立たれ、男手ひとつで子供たちを育てなければならなくなった場合の描き方だ。あるいは、ある日突然「あなたの子供たちです」と、昔の女から子育てを託される男のパターン。
いずれも、男の側には「子供を育てる責任」があり、その責任を受け入れざるを得ない状況に置かれた場合の話であって、今回の『マルモのおきて』とは明らかに違う。
「いいやつ」の護に、「子育ての義務」を押しつけて、責任を果たせと作者が尻を叩いてしまうから、それは違うだろうと思えてしまうのだ。

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シマシマ [2011年4月期]

【TBS】 毎週金曜深夜放送 (4/22~6/24) [24:20~24:50]

[曇り] 第1話
一緒に寝るけど手は出さない「添い寝屋」の発想は面白いが、添い寝を希望する女性のエピソード(単発)と、添い寝相手を派遣するシオ(矢田亜希子)のドラマ(継続)を30分の番組内で納めるのは難しい。前者は中身が薄く、後者はあらすじを追うだけの、共に表層的な描写で終わっている。

[曇り] 第2話
友達の成功(幸せ)をうらやみ、自分の境遇を不満に思っている女性が添い寝屋に安らぎをもらう話は初回から共通しているシチョエーションだが、八つ当たりの仕方が異常で(破壊的、攻撃的すぎる)逆にリアリティが薄れてしまった。極端な描写はこういうドラマの場合、マイナスにしかならない。

[曇り] 第3話
不倫の挙句、狂言自殺で男の愛を得ようとする(奥さんから奪おうとする)女のエピソーに絞って話を進めれば面白くなったかもしれないのに、シオ(矢田亜希子)の境遇を無理やり重ね合わせたため(「報われない愛」という強引な共通点)、添え物的な扱い(解決)になってしまった。

[雨] 第4話
仕事優先で女の幸せを逃したと後悔している女性が、仕事を選んで幸せだったと思い直す話は水準作だが、汐(矢田亜希子)をめぐるガイ(三浦翔平)とラン(菊田大輔)の奪い合いは学芸会レベルの芝居で見るに堪えない(目に力がない、台詞が流れる)。

[曇り] 第5話
失くしたものが多いからではなく、余計なものが多いから、自分が消えてしまっているという指摘は なるほどと思わせるのに(現実的)、今回も汐(矢田亜希子)のドラマパートが「年下の男の子に言い寄られるあたし」みたいな幼稚っぽさで台無しに…。

[雨] 第6話
これまでは「添い寝屋と客のエピソード(1話完結)」があったから、ぎりぎり観賞に耐えていたのに、それをなくして、汐(矢田亜希子)とまわりの男の子たちだけで、惚れた腫れたの恋愛話をやられてもキビシイものがある。このシチュエーションを楽しめる層は非常に限られていると思うが…。

[雨] 第7話
旦那がいるのに「添い寝屋」を呼んで優しい言葉をかけてもらったら、それとは無関係に旦那も優しい写メ(誕生日ケーキの写真)を送ってくれました――という話から、なにを感じ取ればいいのか。汐(矢田亜希子)をめぐる男の子たちは、相変わらず幼稚なまま。

[雨] 第8話
いきなり話が「2カ月後」に飛び、男の子たちが一軒家で共同生活を送っている…。てっきり誰かの夢から始まる回なのかと思ったら、現実だった。ひらき直ったような「マンガ的」世界への移行は、視聴者層をさらに限定したテコ入れなのか…。男版デリヘル報道でピンチの展開も強引すぎてあきれる。

[曇り] 第9話
男の成長を止めないために自分から別れを切り出す年上の女性(愛より仕事を選ばせる)と、未練はあるが仕事のために男との別れを決める女性の話。ひと昔前のドラマとは完全に男女の立場が反対なのは、時代を映しているのか、需要があるからなのか(女性視聴者向け)興味深いところ。

[雨] 第10話(最終回)
最終回だから、きっかけらしいきっかけもなく、汐(矢田亜希子)に吹いていた逆風がことごとく収まり、恋も仕事も前向きになり、男の子たちは希望を持って新しい一歩を踏み出すという、益体もないドラマになってしまった。このドラマのダメな(幼稚な)部分だけで構成された最終回。
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