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鈴木先生 [2011年4月期]

【テレビ東京】 毎週月曜放送 (4/25~6/27) [22:00~22:54]

[晴れ] 第1話 ▼もう一言
中2男子と小5女子のセックスの是非を、法律や一般論に逃げることなく、理詰めで断罪する展開はよくできたミステリの謎解きを見ているよう。次回以降の種まきかと思われた野良猫のエピソードもきちんと取り込まれ、1話のうちに解決したのも出し惜しみがなくて好感が持てる。

[晴れ] 第2話
左手を添えずに食事をとるクラスメイトが目に入り、思わず暴言を吐く生徒の話。「直接 注意すれば、心の狭いやつだと思われるからストレートに言えない」というエクスキューズが、言い訳に映らない工夫が随所にされている。酢豚のエピソードもうまく機能しているし、構成の巧みさが光った逸品。

[曇り] 第3話
生徒からの不人気に山崎先生(山口智充)の鬱憤が爆発する話。女子生徒への暴言、謹慎中の風俗通いで諭旨免職までの転がり方は予想を超えるものがあったが、それで終わっては物足りない。濡れ衣ともいえる山崎先生のセクハラを訴えた女子生徒の心の問題を掘り下げて欲しかった。

[晴れ] 第4話
好きな女子を笑わせようとする男子特有の心理と、過剰な自己正当性(自分は悪くない)の主張によって、ドツボにはまっていく男子生徒の悲劇。鈴木先生(長谷川博己)が問題解決に駆使するいつもの理屈が、今回は問題を起こした生徒自身の言い訳(自己分析)に用いられる変化球。

[晴れ] 第5話
蘇美(土屋太鳳)をめぐる男子生徒のせめぎ合い(告白しないことで保たれていた感情のバランス)から問題が起きた4話に対し、今回は女子生徒からの嫉妬と羨望により、蘇美が追い込まれる展開。これまでの学園ものに登場する優等生とは一味違う、オリジナルの「優等生」の描き方が絶妙。

[晴れ] 第6話
同級生とセックスをしたと告白する男子生徒に、法律や倫理観を持ち出すことなく、理屈のみで事の是非を判断させる論理展開は初回の面白さに通じる。避妊を教える(強要する)ことは「避妊すれば中学生でもセックスをしていい」と認めることだという指摘に、思わず納得させられる。

[晴れ] 第7話
問題児が優等生を妬んでいるように、優等生もまた問題児に嫉妬しているという指摘は新しくないが、そこからの掘り下げ方(エピソードの作り方)が秀逸。いまの鈴木先生(長谷川博己)を形作っている出来事がメインストーリーなのに、番外編的な色合いがないのも見事。

[晴れ] 第8話
前回の流れから足子先生(富田靖子)が壊れる話かと思ったら、鈴木先生(長谷川博己)の婚前交渉疑惑から立場が逆転する予感(次回予告を含めて)。勝手に追い詰められていた足子先生にとって「形勢逆転」に映るその展開を、鈴木先生がどう納めるか次回が待ち遠しい。

[晴れ] 第9話
鈴木先生(長谷川博己)のできちゃった結婚にショックを受けている生徒を焚きつけて「裁判」という名の「吊し上げ」を画策する足子先生(富田靖子)。鈴木が一言もしゃべらないのに、裁判の是非を討論し始める生徒たちの姿で「成長」を描く構成に、そうくるかと感心する。

[晴れ] 第10話(最終回)
放送時間のすべてがクラス会議に費やされる最終回。これまで鈴木先生(長谷川博己)が指導してきた問題(生徒に考えさせてきたこと)が有機的につながる様は感動的。その上で、B組のマリ(工藤綾乃)が鈴木を敵視した理由が明かされ、鈴木もまた完璧ではなかったとわかるラストがニクイ。

第1話
1つだけ残念な点を上げれば、当事者である男子生徒の発言がすべて事実であることの保証がない点。生徒が嘘をついている可能性(学園ものに多いパターン)を排除しておかなければ、せっかくの理屈も揺らいでしまう。
鈴木先生(長谷川博己)はクラス編成を自身の教育理念の「実験の場」としてとらえているのだから、たった一言、今回の問題は「生徒が嘘をついていない前提」で解決策を探る、とさえ つぶやいてくれればそれでよかったのだが…。

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